
防災行政無線 聞こえかた調査
災害当時を振り返る中で、緊急時に情報を伝達する「防災行政無線屋外スピーカー」の聞こえにくさが問題になっていた。行政による改善策が講じられたものの、依然として聞こえにくさを感じる被災地区住民がおられた。そこで、地区の総合防災訓練に合わせて、実際の聞こえかたを調査した。
ⅰ 浸水被害の状況
令和元年東日本台風 災害直後(10月13日)の被害の概要
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ⅱ 情報を伝えることの大切さ
10月13日の朝、浸水の始まりを最後に防災行政無線が停電により止まった。支所から発信され続けていた情報が途絶えた。



ⅲ 防災無線のデジタル化
豊野地区の防災行政無線は、屋外防災無線(スピーカー)と屋内防災無線(戸別)の2種類で運用されてきた。近年のデジタル化に伴い、デジタル化への切り替えが進められてきた。
長野市防災行政無線音達図 整備前(左)と整備後(右)
ⅳ 防災無線聞こえかた調査
防災行政無線はどれくらい聞こえているのか? 実際に測ってみることにした。
ⅴ 調査結果
当日の朝集まったメンバーによる調査は10か所に配置。それ以外にも自分の自宅から聞いた方。勤務先など地域内さまざまな場所で聞いてもらった。聞こえる範囲に関係なく、状況によって聞こえ方が違うことが分かった。範囲外でも周辺にさえぎるものがなければ聞こえる。屋外行政無線との距離よりも、その場所の環境が重要だと感じた。

地点1)聞こえレベル3
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車内だと聞こえない。交番の近くはよく聞こえた。

地点2)聞こえレベル4
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場所によって聞こえ方に差があった。建物内、車内、方向によって二重三重に音が重なることがあった。

地点3)聞こえレベル4
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車の中にいても聞こえる。屋内の防災ラジオの音が外まで漏れているのも聞こえた。

地点4)聞こえレベル2
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車内やほかの音がしていると聞こえない。

地点5)聞こえレベル3
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車内やほかの音がしていると聞こえない。風の向きにより時々聞こえなくなる。(調査員が屋内にいた可能性あり)

地点6)聞こえレベル3
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近くを通る車の音で聞きづらくなる。

地点7)聞こえレベル2
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車の中でエンジンをかけたままだと聞こえない。外にいても、車の通る音で聞こえない。音が小さいように感じる。

地点8)聞こえレベル1
地点8)聞こえレベル1. Click to expand.
遠くで何か言っているようには聞こえるが、何を言っているのか聞き取れない。この地点は以前に住民から「畑にいても何も聞こえない」と言われていた場所。「デジタル化によって聞えるかも・・」とされていた場所である。

地点9)聞こえレベル3
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聞こえるが3方向から音が反響する。すぐには内容を理解できない。

地点10)聞こえレベル4
地点10)聞こえレベル4. Click to expand.
スピーカーの至近であるため、音が割れるぐらい大きい。
指定したポイント以外にも自宅や勤め先で調査した方の内容
ⅵ 調査を通して感じたこと
本当に伝えたいことはなにか。だれに、なにを、どうやって伝えるか。