地図・GISを活用した探究学習の方法

ArcGIS Onlineを活用した自宅で始めるGIS

「探究」は、2022年度から新しく導入される高等学校学習指導要領のキーワードの一つとされています。すでに課題解決型授業を取り入れている学校も多いのではないでしょうか。高等学校では、「総合的な学習の時間」が「総 合的な探究の時間」に改められるほか、「理数探究」「地理探究」と、各教科にも「探究」の付いた科目が新設され、 学習内容や指導方法などに注目が集まっています。

では、そうした状況で、「探究」に取り組むには何 から始めると良いのでしょうか。地図・GISを活用し実施する探究学習の4つプロセスでをご紹介します。

  1. 課題の設定
  2. 情報の収集
  3. 整理・分析
  4. まとめ・表現

課題の設定

探究学習の行う上で、どのようなテーマを設定すればいいのかわからないという声も多く聞きます。

下記のボタンをクリックしてさまざまな主題図をきっかけに、課題を見出してみましょう。また、なぜこのような傾向やパターンが生まれるのか仮説を立てましょう。

3つのデータはどのような関係があるでしょか? SDGs のどのゴールに関連するか考えてみましょう。

課題例:SDGsの目標1「貧困をなくそう」については、他の国に比べて水準が高い日本だが、身近ではどのような実践をしているだろうか?各ターゲットで考えてみる。


なぜ出生率と,人口増加率はどのような関係でしょうか。出生率の高い地域が必ずしも人口増加率が高いわけではないのはなぜでしょうか。

課題例:2014年に起こった出来事とヨーロッパ・アフリカ人口増加率に注目してみよう。出生率の高い地域が必ずしも人口増加率が高いわけではないことを、その地域的な要因を考察してみる。


衛星画像に見えるものは何でしょうか?

課題例:アンデス地域の地理的な特徴を見て人々の生活を考慮し、このような生活の多様性とその必然性について考察してみる。


インターネットの接続と貧困にはどのような傾向があるでしょうか。

課題例:SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」のターゲットになっているインターネットの普及だが、インターネットの普及と貧困にどのような関係があるのだろうか。自分の生活がインターネットでどのように豊かになっているか考えてみる。


世界の人口密度推定と宇宙から見た地球です。

課題例:人口密度と宇宙から見た地球(夜)何か気づくことはあるだろうか。それぞれの国のエネルギーサービスへのアクセスも考えて説明する。


地図を重ね合わせたい方は こちら 

他にもさまざまなデータを用意しています。

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情報の収集/整理・分析

情報の収集プロセスでは、図書館やインターネットだけの調べものではなく、体験や感覚に基づいた情報の収集や、数値化された客観的な情報が必要です。

課題解決の情報の一部として位置情報を取り込こみ、グラフやコメントだけは見えない地理的傾向やパターンを探してみよう。

まずは、モバイル端末から GIS データを現地で直接収集や更新できるアプリを体験してみましょう。(入力した内容は左の地図に反映されます)

モバイル端末でQRコードを読み取ってフォームにを入力してみましょう。

現地調査アプリの活用例

まとめ・表現

テーマの課題に対する結論や主張をすることに地図はとても有効的です。グラフや図だけではなく地図を取り入れることにより誰にでも直感的に伝わる地図を作成することが可能です。

また、Webアプリケーションを作成して公開することで探究の成果を家族や地域の人にもアピールすることが可能です。

右はストーリーマップというテンプレートと大阪市のオープンデータを活用して人口データと、医療・福祉・子育て施設に着目し地域分析をた例です。クリックした後、文章が書いてある部分をスクロールしてみましょう。

その他にもさまざまなストーリーマップがございます。ご参考ください。

GIS・地図を探究学習のツールとして加えることで、更に多面的に課題を捉えることが可能となります。また、情報通信技術の発展やスマートフォン等の普及により、地図や位置情報を使ったサービスがいつでもどこでも利用できる社会となり、GISは、生活に欠かすことのできない ICT ツールとなっています。普段の授業や探究学習にGISを取り入れ取り組むことにより、更に現実社会に近い学びの実現を可能にします。

モバイル端末でQRコードを読み取ってフォームにを入力してみましょう。

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